私たちにしかできない役割がある。
管理師長
- T.Yさん
- 2005年新卒入職
高校生の頃に参加した職業体験や説明会がきっかけで泉州看護専門学校に入学しました。大きな総合病院があり、同期の奨学生も多く、学校の先生が優しそうだったのが決め手でした。入職後は耳原総合病院の緩和ケア病棟で勤め、主任、師長と役職を持った後、みみはら在宅クリニックのオープン時に師長として異動してきました。
実際に働いてみて
きちんと教えてもらえる体制がありました。今でいうプリセプターの様な相談役の先輩がいて、一から丁寧に教えてもらいました。いろんな相談にのってもらいながら3年間無事に乗り切りました。その後、結婚・出産しましたが、休ませてもらいやすく、子育てしやすい環境だったのを覚えています。また、保育園は台風の時も看てもらえるなど、働きやすく、復帰もしやすかったです。
業務内容を教えてください
医師の診察介助を行う訪問診療が主な業務です。約350人いる患者さんの日々の診察に必要な医療物品の準備や、ケアマネージャーや訪問看護との調整役も果たしています。
1番楽しい業務は、医師と一緒に診察に伺って、患者さんとお喋りすることです。率先して患者さんにケアすることはなくても、診察を通して患者さんとふれあう中で、「元気になってきたな」と感じます。
職場の特徴を教えてください
外来を主にする他のクリニックとは違い、訪問診療に特化しています。また、医療的ケア児の診察を行っており、これは他の院所にはない特徴です。
さらに、みみはらグループ内で在宅輸血を1番に始めた院所でもあります。コロナ禍で病棟のベッドが埋まってしまい、輸血すれば症状がマシになるのに入院させてもらえない時期がありました。そこで、在宅で輸血が出来る体制を整えました。在宅輸血は堺市でも実施している所は少ないんじゃないかなと思います。
大切にしている事
患者さんと接する時間はそんなに長い訳ではないので、出来るだけ患者さんが話やすい様な雰囲気を作るように心がけています。患者さんのお宅には笑顔で入り、介護者の体調も気遣ったり、労ったりします。
自宅で患者さんを診ているご家族には仕事しながらだったり、老老介護だったり、一人っきりの人もいます。訪問診療の中のとても短い時間ではあるけれども、何か出来ることはないかなと声を掛けるようにしています。
看護師をしていて嬉しかったことは何ですか
1番はありがとうと言われた時です。患者さんの役に立てたと思う瞬間が嬉しいです。
また、告知や余命宣告の場面に立ち会って、後にゆっくり涙を流すまでの時間をサポートすることが出来た時は、私たちにしかできない役割だと身にしみて感じます。
訪問診療の場においては、病院から戻れないかもしれない、看取ることが出来ないかもしれないと思っていたご家族から「自宅で看取ることが出来て本当に良かった。ありがとう。」と言ってもらえた時が嬉しいです。
また、初めは何のサービスも入っておらず、家も汚く散らかっていた患者さんに医療・訪問看護・ケアマネ・ヘルパーなど様々な支援が入り、部屋や患者さんの皮膚が綺麗になっていたり、伸び放題だった爪が切られているのを見ると、本人からありがとうとは言われなくても、介入出来て良かったな、人間らしい生活を取り戻してくれているなと嬉しく思います。
同仁会らしい、耳原らしい、民医連らしいと思ったことを教えてください
医師との距離が近い所です。医師への相談や報告も緊張することなくできます。先生さまさまという感じではなく、無駄話をしたり、勉強会をしてくれるなど、フレンドリーな医師が多いです。
また、地域の人とも距離が近いです。友の会活動として班会に参加し、地域の方に訪問診療について知ってもらうための学習会を開いています。学習会とは言ってもお悩み相談会のような感じになっており、地域から生の声を聞く機会になっています。
「お金がないから診察を減らしたい」などのワードには特に敏感に対応し、無料低額診療が受けられないか相談・発信するようにしています。
学生・求職者に向けて一言お願いします
在宅医療に興味がある方や連携役・調整役に興味がある方へ、地域で在宅医療を必要とする患者さんの医療を担う看護師として一緒に働きませんか。子育てもしやすく、医師との距離も近いです。同じみみはらグループ内に訪問看護やケアマネがいるため連携しやすく、一人の患者さんを皆で診ることが出来ます。
また、「美味しいお庭」を造る計画が進行中です。キンカンや梅を植え、より明るく楽しいアットホームな職場を目指しています。