
患者・家族の思いを
大切にする看護師を
育てたい
管理師長
- O・
- 1997年入職
プロフィール
私が看護師になったきっかけは、今振り返ってみると大好きだった母の「看護師になりたかった夢」それをかなえるためだったと思います。また、私の兄には重度の身体障がいがあり、自宅では日常的に介護などのケアが必要な環境であったことも影響していると思います。その流れのなか高校卒業後は自然に看護学校に進学し、耳原総合病院へ入職しました。この入職も母に病院を勧められたことがきっかけでした。
働き始めは病棟へ入職しましたが、3年目で透析室へ異動になりました。そこでの経験は自分の看護観にとても大きく影響し、子育てをしながら看護師として成長することができました。大きなきっかけなく看護師になりましたが、看護師という仕事はいつも答えが一つではないことが多いです。そこが飽き性の私には合っていて、楽しいと感じる部分です。いまは看護師になって本当によかったと実感しています。

業務の内容や職場の特徴を教えてください
現在は病棟で管理師長として働いています。病棟は、整形外科・小児科・外科の混合病棟です。そのため、生後数日の新生児から100歳を超える高齢者までが病棟に入院されていますので、幅広いケアが必要とされています。
整形外科の患者さんの多くは手術後からリハビリ期にあり、小児科では感染症などの急性期疾患や食物アレルギーのチャレンジ入院などの短期入院や保護入院など背景はさまざまです。
病棟では季節ごとにイベントを開催し、今の時季はハロウィンの飾りつけをしています。
明るく温かい癒しの病棟をめざし、病棟チームで幅広い年齢層を全人的にサポートしています。
働くうえで大切にしていることはありますか
患者・家族の『思い』を大切にするようにしています。
私は患者・家族の『思い』は、ひと言では言い表せないものであると考えています。これは、私の母が教えてくれたことでもありますが、兄が病気で医療処置が必要になり、その医療処置を行うかどうかの判断を家族に委ねられたとき、兄の生きる証を残したいという母の思いを聞きました。患者さんと関わっていると、この言葉がいつも思い出されます。
患者・家族はそれぞれに思いを抱きながら、そしてその思いを変化させながら療養や療養を支援していると思います。どんな思いをもっているのか、その思いについて看護師一人ひとりが理解し、チームで共有していくことこそが看護だと考えています。
看護師をしていてやりがいはどんなことですか
母の話になりますが、私は母を在宅で看取りました。
2か月という期間でしたが、私たち家族としても看護師としてもよい経験でした。在宅での療養はベッドの位置ひとつとっても介護する側される側には重要であり、尿道留置カテーテル・PICCの管理など細かなケアも獲得が必要であり、家族全員で協力して最後まで在宅で母を看取ることができました。
家に帰りたいという母の思いを叶えることができ、言葉として母から聞くことはできませんでしたが、母は喜んでくれていると思います。
このような経験もあり、看護スタッフが業務や治療として患者と関わるだけではなく、患者を包みこむように看護できるそんな看護師を育成することが私のやりがいです。
これから入職する方や学生に向けてひと言お願いします
看護師になろうと思うきっかけはそれぞれありますが、看護師は人として成長できるすばらしい仕事です。医療もAI化の導入が進んでいますが、私たちにしかできない患者と向き合うことを大切にして、一緒に働きましょう☺