
国際人権基準からかけ離れた日本の人権に衝撃
- 5月22日(木)に地域コミュニティー棟「みみっぱ」にて藤田早苗氏をお招きして「人権と思いやりは別物」と題する講演会を開催し、88名の参加で会場を埋め尽くしました。藤田氏は英国エセックス大学人権センターフェローで法学博士で国際人権の研究をされています。


人権と思いやりは別物
藤田氏は、「人間らしく生きるために不可欠なものすべてが人権であり、私たちは日々行使しており、呼吸みたいなものだ」と強調されました。政府には人権を実現する義務がありますが、日本の人権教育では「優しさや思いやり」が強調されて、「個人の善意」へとすり替えられていると指摘しました。


世界から遅れている人権保障
日本では、女性差別の蔓延や入国管理局での非人道的な扱い、人権に対する理解の欠如により性暴力だと気づけないと述べられました。各条約機関からたびたび勧告を受けているものの、政府は改善の姿勢を見せていないとも語られました。最高裁判決に不服がある場合に条約機関に訴えることができる個人通報制度も日本では導入されておらず、冤罪の救済措置がないことを問題視し、「世界が電気のある生活をしている中、日本だけがろうそくで生活している」と例えました。


関心を持つことが第一歩
私たちにできることとして、藤田氏の著書「武器としての国際人権」の感想を投稿す投稿し、書籍がより多くの人の目に触れるようにすること、今回の講演内容を知人に伝えることと、そして藤田氏の講演を広く紹介してほしいと呼びかけれました。日々起きている人権侵害を他人事とはせず、関心を持ってほしいと締めくくられました。