患者さんを訪ねて見守る
放射線技師
- M.Rさん
- 2003年入職
業務内容を教えてください
レントゲン技師として働いています。
健康診断で「息吸って~止めて」という様な感じで胸のレントゲンを撮ったり、CTやエコーも扱います。
また、カテーテル検査では医師の補助について画像を出したり編集したりします。
患者さんの対応には気を遣います。全ての患者さんには同じ様に接するべきかもしれないですが、やはり気難しい人や普通に話しかけると機嫌を損ねる方もいらっしゃるので、その人なりの対応が必要になります。
フレンドリーな患者さんとは仲良くなっていきますし、20年も働いているとなんとなく分かってきます。
どんな働き方ができていますか
長く勤めていると結婚して子どもも生まれ、働き方も多少は変わりました。
子どもが小さい時は熱を出したり病気をすることも多く、無理を言って休ませてもらい、子どもを病院に連れて行きました。また、旅行も子供中心になるので夏休みの時期などに休みをもらうなど、他のお子さんがいる家庭と同様に右に倣えという感じです。
ちなみに、旅行先は毎年の様にディズニーランドに行っています。
休みの取りやすさについて
今は年を取ってきたので若い職員に優先してあげたく思うので、よっぽどの予定がなければ、希望日は出さずに、余ったところに休みをつけてもらっています。
ですが、子どもの行事がある時などは、時間休で帰らせてもらったり、休みをもらっています。
働くうえで大切にしていることを教えてください
昔に技師長から言われた「働くということは、側を楽にすること、周りを楽にすることだ」という言葉を大切にしています。この言葉を聞いた時、自分が楽をしたいことは確かにあるけれども、自分が頑張って周りが楽になるなら頑張ろうかなと思いました。
皆が周りを楽にしてあげようという気持ちがあれば、皆が楽に働けるんじゃないかなと思っています。
もし誰かが「自分だけしんどい」と言い出したら、皆がしんどくなってしまいます。
自分だけしんどいのではなく、皆が楽になればいいなという思いで働いています。
放射線技師をしていて嬉しかったことは何ですか
20年近く前、就職したてくらいの時に、意識がなくて運ばれてきた患者さんのレントゲンを撮ったのですが、その患者さんが歩いて帰ったのを見て嬉しくなりました。
何の病気だったかは全然覚えていないのですが、ERから意識がない状態で運ばれてきた人の写真を撮ったというのだけ記憶に残っていて、その患者さんの歩いて帰る姿や表情が印象深く残っています。
それが忘れられなくて辞められないのでしょうね。
同仁会らしい、耳原らしい、民医連らしいと思ったことを教えてください
若い頃に、沖縄の辺野古応援や東京の中央行動に行かせてもらったり、地域住民に向けた講習に講師として招いてもらう事もありました。
また、友の会の活動として「お元気ですか訪問」にも何度か参加したことがあります。
階段の崩れているような文化住宅を訪問することもありました。
患者さんの自宅での生活を目の当たりにし、大変なんだなと思ったことを覚えています。
「お元気ですか、大丈夫ですか」と患者さんを訪ねて見守る、こんなことは公立の病院では出来ないだろうなと思います。
地域に根差した病院だということを体感できるのが耳原の特徴だと思います。
どんなところにやりがいを感じますか
患者さんに元気に帰ってもらうことが仕事だと思っています。
自分が撮った画像や気づきによって先生が患者さんに情報提供をしているという事、自分の仕事が患者さんの元気な帰宅に繋がっている事が楽しく、嬉しく感じます。
また、先生との会話は電話を使用せず直接会いに行くようにしています。
よっぽど手が離せない時以外は自分の足で訪ね、電話では伝わらない気持ちや感情を分かってもらう様にしています。
学会発表や交流集会について
「勉強しなきゃ、馬鹿になっちゃうもん。」
入職して2・3年目から毎年どこかで発表しています。
若い時は機会がないと勉強できなかったので、学会や学術運動交流集会などに向けて勉強していました。
学会発表を続けているうちに、いつの間にか講師として呼んでいただくことも増えました。
学生・求職者に向けて一言お願いします
周りの人と共に前を向いて働ける職場を作りたいと思っています。
後悔するのではなく、割り切って次に行こうというスタンスで働いてほしいです。
また、知識がなければ来てはいけない、これが出来なければ来てはいけないなどという事は全くありません。
入職してから出来るようになればいいと思います。
一番大事なのは前を向いて一緒に働いてくれることです。
どんな雰囲気の職場ですか
切磋琢磨している職場です。「ああでもない、こうでもない」と話が盛り上がります。
コロナの前は食事など同僚と遊びに行くことも多々ありました。
このような関係性が長く働くことが出来る理由の1つなのかもしれないです。