このところ、日本各地で記録的な豪雨による被害のニュースが相次いでいます。先日も千葉県、そして石川県で集中豪雨が発生し、家屋の浸水や土砂災害など、大きな被害が報告されました。かつては「数十年に一度」と言われた異常気象が、今ではほぼ毎年のように、しかも各地で起きています。これはもはや「異常」ではなく、私たちが暮らす気候そのものが変わってしまった証拠だと言わざるを得ません。
夏の暑さもまた、深刻さを増す一方です。連日の猛暑日、そして熱帯夜。クリニックには熱中症で体調を崩された患者さんが、幅広い年代にわたって来院されます。屋外での作業や部活動はもちろん、屋内に居ても「いのちに関わる危険」がある――これが、今の日本の夏の現実です。通学や通勤、買い物といった当たり前の日常生活さえも、命がけの行為になりつつあります。
こうした異常気象や猛暑の背景には、地球温暖化があります。人間が排出してきた温室効果ガスによって地球の平均気温は上昇を続け、その結果として豪雨や熱波といった極端な気象現象が頻発するようになりました。これは遠い未来の話でも、どこか別の国の話でもありません。今、私たちの目の前で、この地域で、実際に起きていることです。
私は医療にたずさわる者として、目の前の患者さんの治療にあたることはもちろん大切な使命だと考えています。しかし同時に、病気やけがの「原因」そのものに目を向け、それを取り除いていく努力もまた、医療に携わる者の責任ではないかと思うのです。熱中症で体調を崩された患者さんを治療しながら、その根本にある温暖化という問題から目をそらすことはできません。
何より心配なのは、子どもたちのことです。今のペースで温暖化が進めば、私たちの子どもや孫の世代は、今よりもさらに過酷な気候の中で生きていかなければなりません。安心して外で遊ぶことも、当たり前に学校に通うことも、難しくなるかもしれない。そう考えると、これは決して他人事ではなく、今を生きる大人一人ひとりの責任として引き受けるべき課題だと思います。
地球温暖化を止めることは、一人の力だけでは到底できません。しかし、日々の暮らしの中でエネルギーの使い方を見直すこと、声を上げること、そして次の世代にどのような社会を残すのかを真剣に考えること。そうした一人ひとりの小さな行動の積み重ねが、必ず未来を変える力になります。
子どもたちの未来を守るために、私たち大人が今、動き出さなければなりません。耳原鳳クリニックも、地域の皆様とともに、この課題に向き合ってまいります。
