私たち同仁会は、医療と介護の複合事業体であると同時に、「いのちと平和、人権」を守る運動も行っています。2022年2月に起こったロシアのウクライナ侵攻。2023年10月に起こったイスラエルのガザ地区侵攻。2026年1月に起こったアメリカのベネズエラ軍事攻撃と大統領夫妻拘束。そして2026年2月に起こったアメリカとイスラエルによるイラン軍事攻撃。いずれも国際法と国連憲章違反の、国が他国の主権を踏みにじる19世紀型の軍事行動です。まるで時計の針が百年以上巻き戻ったかのようであり、このようなことが21世紀の現代で起こることが信じられないですし、決して許してはなりません。
ロシアのウクライナ侵攻は、アメリカとイスラエルのイラン軍事攻撃が衝撃的だったため最近はあまり報道されていませんが、残念ながら現在も戦闘は止んでおらず、日々犠牲者が出続けています。侵攻開始から4年が経過し、人的損失はロシア・ウクライナ両軍合わせて、死傷者・行方不明者が約180万~200万人に迫るとの見方が出ています。また、確認された民間人の死者だけで1万5千人を超えており、民間人の死傷者数は最近急増しているとのこと。繰り返される発電所への攻撃により、冬から春にかけて広範囲に停電や断水が発生したため、健康状態の悪化や凍死といった間接的な理由で命を落とす人も少なくないとのことです。虐殺、拷問、子どもの強制移送、性暴力など戦争犯罪、人道の罪も多発しています。
日本からは離れていますが、同じ地球上でこのような重大な人権侵害が行われ、いのちと平和が奪われている状況を、私たちはどう考えればよいのでしょうか?何が出来るのでしょうか?同仁会が日々取り組んでいる「いのちと平和、人権」を守る運動を進めてゆくには、「自分では経験していないが、場所や時を超えて、虐げられた人々の苦しみに共感する心」が必要です。そして共感するには真実を学ぶことが大切です。戦争で何が起こるのか。ひとたび戦争が起これば、悲惨な現実と悲惨な未来が大きく口を開けて私たちを待つことになります。戦争は決して起こしてはいけません。日本の軍備を増強して抑止力を高めても、相手がさらに高めてくる以上、いつかは軍事衝突が生じてしまいます。軍事以外にも戦争を避ける方策を高めなければなりません。
「いのちと人権」を守ることと「戦争」とは対極にあります。人のいのちと健康を大切にし、人権を尊重しようとすれば、戦争など起こすことは出来ないからです。同仁会の無料低額診療を利用される方々が抱えるそれぞれのエピソードを拝見するたびに、我が国において人のいのちと健康は大切にされていないと強く感じます。在留資格のない外国人の方々が置かれている状況、DVから逃げてこられた女性、LGBTQの方々の生きづらさ、不登校に追い込まれた子供たちの話、低年金の高齢者などの状況からは、人権の尊重とは程遠いということが分かります。
同仁会は「いのちと平和、人権」の碑を建立する運動を始めました。碑の建立により、幅広い方々とともに、学び、考え、少しでも「いのちと平和、人権」を守ることを前進させてゆきたいと思います。
