今回は大腸がん検診について、当院に通院中の患者さんのエピソードをもとにお話します。
持病の糖尿病で当院に定期的に通院していたAさん。糖尿病のコントロールのために耳原総合病院で検査入院をすることになりました。
その際に、初めて大腸がん検診を受診されます。大腸がん検診は検便の検査で、便に血が混じっていないかを調べる検査です。
結果は陽性でした。
検査の結果を受けて、すぐに大腸内視鏡検査が実施され、初期のがんと良性のポリープが発見されました。幸いにも早期に発見できたため、手術ではなく内視鏡での切除処置を行い、その後の経過は今も良好です。
Aさんに当時のことを伺うと、実は2~3年前から便に血が混じる、下痢や軟便が続くなどの自覚症状があったとのこと。堺市では大腸がん検診が無料で受けられることも知っていたし、クリニックの大腸がん検診のポスターもいつも見ていたそうです。実際に検診の検査キットも自宅に持って帰っていました。
ですが、
「検査を受けてがんが見つかったらどうしよう?
便に血が混じってるのも、
きっと痔のせいかなんかだろう。」
と、思うようにしていたそうです。
Aさんはその時の体験を振り返り、次のように話します。
「たまたま糖尿病の検査入院の
ついでに受けた検査でひっかかり、
精密検査を受けることになったが、
正直、最初は大腸内視鏡検査を
受けることにも不安や抵抗感があった」
しかし、いざ受診してみると、、、
「検査はすぐ済んだ。思っていたより全然しんどくなかった。
実際10分くらいやったと思う。
施術中も麻酔が効いており感覚もなく、
痛みや違和感もほとんどなかった。」
と話されます。
Aさんからのメッセージです。
「検査をうけるまでは不安もあったが、
やっぱり早期発見、早期治療が何より大事だと、身をもって感じた。
がんが進行していた場合は、手術の負担も大きくなる。
自分はたまたま早期発見できたが、
みなさんには毎年検診を受けることを強くおすすめしたい。」
※本文は、患者さんのお話を元に、編集をしたものを掲載しています。
斉藤 和則(さいとう かずのり)医師より
大腸がんは早期のうちはほとんんど自覚症状がありません。
しかし、早期に発見することができれば、90%以上は治癒するといわれています。
特に早期のポリープは、がん化する前に早めに切除することで、がんを予防することが重要です。
早期発見、早期治療のためには、毎年の検診が重要になります。
検査はみみはら高砂クリニック、耳原総合病院の他、同仁会グループの医科診療所で簡単にうけていただくことができます。
万が一、検査で陽性になった場合にも、その後の精密検査や治療などを安心して受けていただくことが可能です。
ぜひ、年に1度は特定健診・がん検診を受診されることをおすすめいたします。
堺市では年に一回特定健診・がん検診を無料で受けることができます。
詳しくはこちらまで