2026.1.15 斉藤 和則
■大腸がん検診
みみはらの職員も35歳以上になると、毎年職員健診として大腸がん検診(便潜血反応)を受けています。もちろん、僕も毎年、便を提出し便潜血反応を調べています。
堺市では堺市在住の40歳以上の方は年に1回、無料で大腸がん検診を受けていただくことが出来ます。

検査は簡単です。便器に検査パックに入っているシートを広げ排便し、便の表面を短い棒で撫でてスピッツに入れ提出します。提出日を入れて5日以内に2回の便を採り、問診票とともにクリニックに提出します。2回便を採るのは、2回検査した方が異常を発見しやすいからです。
採った便を調べて、便に出血がみられたり(陽性)、便潜血検査の結果は陰性だったが、問診の結果何か症状があった場合(有症状)は再度受診していただき、さらに詳しい検査を受けていただくようご案内しています。
ちなみに、出血をきたすものには痔がありますが、大腸がん検診では陽性にならない場合がほとんどです。持病に痔があったとしても、陽性の場合は必ず精密検査の受診をおすすめします。
大腸がん検診で陰性となったのに、症状があるだけで、再受診して詳しい検査をする必要があるのか?と思われる方もいるかもしれません。しかし、再受診して詳しい検査をした結果、がんが見つかることもあるのです。必ず再受診して詳しい検査を受けましょう。
当クリニックでは、患者さん、地域のみなさまに一人でも多く検診を受けてもらい、地域の健康を守ることを目標に、年1回のがん検診受診をお勧めしています。その一環として、毎年1月~3月に「大腸がん検診キャンペーン」を実施しています。
昨年度のキャンペーン期間中の受診件数が578件(過去最高)となりました。期間中に検診を受診した方の中から58件が陽性、うち44件が大腸内視鏡検査へ、その中で3件が、がんと診断され、治療へとつながることが出来ました。
大腸内視鏡検査を行うと、がん以外の病気(大腸ポリープ・大腸性腸疾患・大腸憩室炎など)も見つかることがあります。

大腸内視鏡検査で見つかったポリープなどは小さくても切り取ります、いずれがんになるかもしれないからです。検査中にそのまま施術できることもメリットのひとつです。
大腸内視鏡の脇の小さな穴から長い金具を出し引っ掛けて切り取ります。切り取る際血が出たら同じ穴から別の器具でクリップをかけて血を止めます。

大腸内視鏡検査を受けるには、前処置と呼ばれる腸管洗浄が必要です。下剤を飲んだり、浣腸したりして腸の中を空っぽにし、きれいな状態にして内視鏡で見やすくします。腸の中に便や食べ物の残りかすがあると、病変を見逃す原因となるからです。そのため、少し大変な検査だというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、以前コラムでも紹介した患者さんのように、いざ検査してみると思ったよりしんどくなかったと話される方が多いです。
以前紹介した患者さんのお話は ↓ こちらからお読みいただけます。![]()
なによりも早期発見・早期治療を行うことで、患者さん自身の負担も少なく、さらに治療の費用なども少なく済みます。
実際に大腸がん検診や下血などの症状があり、大腸内視鏡検査を受けられた方の事例も紹介します。
Aさん
便検査が陽性で大腸内視鏡検査を受けた結果、ポリープがみつかり切除したAさん。
切り取った細胞を顕微鏡で調べるとがんがありましたが、
がん細胞は切り取った部分の内側にあったためすべて取りきれたとの判定でした。
検査は不安だったが検査は思ったほどしんどくなく、
切り取る時も痛みなし、がんは根っこから残らず取りきれホッとしたとのことでした。
Bさん

昨年春、下血したという高齢男性のBさん。
数ヶ月前に大腸がん検診をしていて、結果は陰性でした。
検査結果は内痔核、肛門の痔で、下血したのは痔が原因でした。
しかし、内視鏡を少し奥に入れると小さなイボ(ポリープ)がありました。
小さいので即切除、細胞を調べましたが、がんではありませんでした。
検査が陰性でも、症状があれば必ず受診をして下さい。
大腸がん検診スローガン
「捨てるウンチで拾う命」

■肺がん検診
肺がん検診も堺市在住の40歳以上の方は年に1回、無料で受けていただくことが出来るがん検診です。
肺がん検診も毎年定期的に受診することをおすすめしています。
こちらの検査も簡単で、問診票を記入して胸部レントゲンを受けていただくだけです。

たばこをたくさん吸う方に対しては、喫煙との関係が大きいがんを見つけるために喀痰細胞診という検査もおすすめしています。
喀痰細胞診検査は朝1番の「たん」を3日間とっていただくものです。

肺がん検診で肺がん・結核検診を同時に実施します。
早期の肺がんは自覚症状のないことが多いので、一度の受診で終わらず、継続的に受診することが大切です。
また、結核はわが国でも年間1万人以上の方が発症しています。特に大阪は結核罹患率が全国でワースト1位です。
結核菌は咳やくしゃみの中に含まれ、それを直接吸い込むことにより感染します。知らないうちに感染している、または周りにうつしてしまうかもしれません。

検査結果で精密検査が必要と判断された場合は、かかりつけ医などへ相談し、必ず精密検査を受診してください。
肺がんがあっても症状がでないことがあります。「次回の検診まで待とう」「症状がないから大丈夫」などと、自己判断せず、必ず精密検査を受けてください。
精密検査は胸部CT検査というX線を使って肺の断面図を撮影し詳しく調べるものや、気管支鏡検査という気管支鏡を口や鼻から挿入して、病変が疑われた部分を観察するものです。
■その他のがん検診
みみはら高砂クリニックでは他にも胃がんリスク検査や前立腺がん検査、肝炎ウイルス検査も受付ています。
こちらの検査は年齢が決まっていたり、特定健診と同時に受ける必要があるものがあります。
詳しくはこちら ↓ をご確認ください。
早期発見、早期治療のためには、毎年の検診が重要になります。
検査はみみはら高砂クリニック、耳原総合病院の他、同仁会グループの医科診療所で簡単にうけていただくことができます。
万が一、検査で陽性になった場合にも、その後の精密検査や治療などを安心して受けていただくことが可能です。