ドクター松葉のぴりからコラム

テレビに振り回されないで
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 先月号では、めまい、ふらつきのお話をしました。内耳性めまいが一番多い原因で、なかなか治りにくいこともあるのですが、「めまいがするので、片頭痛の薬を出してください」という患者さんが何人も来られたのには、驚きました。
 どうやら、NHKの「ためしてがってん」での、めまい、ふらつきの原因は片頭痛だという、相当に偏った情報が、視聴者に入り込んでしまったようです。
 「ためしてがってん」は、これまでは比較的良心的な番組でした。たまねぎがいいと番組でやった翌日には、スーパーのたまねぎが売り切れになったりはしても、取り上げる内容は常識的で穏当なものでした。しかし、最近では、一部の特殊な説を、あたかも医学会で確立された真実であるかのように扱うことが多くなっているようです。
 私自身は、テレビ番組を一概に害悪であるとは思っていませんが、テレビ番組を主な情報源として、したり顔で得意げに語ったり、中途半端な知識を振りかざしたりする行為が、ドクターによっては、最も嫌われる態度であることも事実です。
 テレビは、新聞などに比べて、インパクトが大きなメディアです。視聴者は、そのインパクトによっていわば洗脳されてしまいます。たけしがやっている「ほんとうは怖いなんとか」という番組などは、恐怖を与え恫喝する以外、何の意味もない番組です。
 本当の医学会の到達点を知りたいのなら、インターネットで、○○病ガイドラインと検索すれば、正しい知識が得られます。ただし、医学用語ばかりで、難しいかもしれません。


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