ドクター松葉のぴりからコラム

必要以上に早く寝ないこと
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 厚生労働省が「健康づくりのための睡眠指針」を2014年3月に発表しています。ためになることがわかりやすく書いてありますので、ぜひ検索してみてください。
 一晩の睡眠の量は、加齢と共に減少し、65歳以上の人では6時間未満になります。ところが、夜間に寝床で過ごした時間は、加齢と共に長くなり、寝床に入るが眠っていない時間が増加します。また、早寝早起きの傾向が強まり、朝型化します。
 必要な睡眠時間以上に長く睡眠をとったからといって、健康になるわけではありません。睡眠時間が短くなることは自然現象であって、日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番です。
 長い時間眠ろうとして寝床で過ごす時間を必要以上に長くすると、かえって睡眠が浅く、夜中に目覚めやすくなり、結果として熟睡感が得られません。不眠を経験すると、心配になって早くから寝床に就こうとしますが、「今晩は眠れるだろうか」という心配によって、逆に緊張が助長され、目がさえて眠れなくなってしまいます。不眠のことを心配することで不眠が悪化します。
 人の脳を覚醒させる働きのあるオレキシンという神経伝達物質の量には、日内変動があり、実は就寝する2時間前が最も多いということがわかっています。つまり、寝る2時間前が最も寝つきにくい時間帯なのです。早くから寝ようとして寝床に入っても目がギンギンに冴えて眠れないのは当然です。
 必要以上に早く寝ないこと、起床する時刻は一定にすること、この二つを守るといいと思います。それでも眠れない時は?
 診療所を受診してください。良い入眠剤など処方させてもらいます。

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