ドクター松葉のぴりからコラム

脱水と点滴
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 夏は、熱中症などで脱水になる患者さんが多く発生します。
 体から水が抜けた状態が脱水ですが、水といっしょに電解質(塩分)も抜けていますので補充する必要があります。
 臨床的に脱水を診断するのは意外と難しいのですが、口の中を見るのが一つのポイントです。口の中の粘膜と舌が乾いていると脱水を疑います。また、手の甲や前腕の皮膚をつまんで山を作ったあと、つまんでいる指を離した時、すぐに平たくならず、しわができたままであれば、脱水を疑います。
 強い脱水であれば、眼が落ち窪んだ感じになり、意識がもうろうとします。血圧を測ると、上の血圧と下の血圧の差が小さくなります。
 脱水の治療の上で、点滴は重要で、しばしば非常に有効です。
 例えば、突然の嘔吐と下痢症の患者さん。体の中の水分、特に血漿が急激に抜けています。この場合、人の血漿と同じ成分の生理的食塩水を点滴します。また、体育館で激しい運動をしたあと、体調が悪くなった患者さん。この場合は、エネルギーも同時に補給する必要がありますので、生理的食塩水にブドウ糖を混ぜた点滴をします。
 日本には、生理的食塩水とブドウ糖の両者が、絶妙の比率でブレンドされた点滴が存在します。番号が付いていて1号から4号まであります。それぞれ、食塩とカリウムの配合が異なります。一般的には、所期の点滴は1号、維持する点滴は3号となっています。
 経口補水液のOS1は点滴と同じ成分ですので、これも脱水には有効です。
 昔から病人のお見舞いに高価なメロンを持っていきましたが、果物には水分と電解質のみならず糖質も含まれていますので、脱水の病人さんには、非常に有効な贈り物です。

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