ドクター松葉のぴりからコラム

世界糖尿病デー
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 二〇〇六年に国連総会で「糖尿病の撲滅をめざす決議」が採択され、インスリンを発見したカナダのバンティング氏の誕生日である十一月十四日が「世界糖尿病デー」に制定されました。
 この日、糖尿病の啓発のために世界中のモニュメントがブルーにライトアップされました。エンパイアステートビル、エッフェル塔、万里の長城などと並び、日本でも東京タワー、通天閣、大阪城などがブルーの光に照らし出されました。
 今や全世界の成人人口の五~六%が糖尿病です。日本でも四十歳以上の人の三人に一人は糖尿病か糖尿病予備軍になると言われています。
 糖尿病になって放置していると、五年から七年で網膜と神経の障害が現れ、七年から十年で腎臓が障害されます。また、糖尿病予備軍の頃からすでに動脈硬化が始まり、若くして心筋梗塞や脳卒中を起こすこともあります。
 健康診断でHbA1cという項目に注意してください。ヘモグロビン・エイワンシーと読みます。私たちは、「グリコ」と言ったりもします。これは、過去一、二ヶ月間の血糖値の平均を表す数字で、六・五%以上なら糖尿病が強く疑われます。HbA1cを七%未満に保つと合併症が起こりにくくなるので、これが治療の合格ラインとなります。
 栄養と運動が大切なことは誰にでもわかっていますが、現実にはこれがなかなか困難なことが多く、社会生活をする以上、寝る前に「どか食い」をしたり、ストレスをためこんだりすることが、ついつい多くなります。特に若い糖尿病の人は、最初が肝心なので、治療につなげる工夫が必要になります。

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