ドクター松葉のぴりからコラム

二○二○年 超高齢化社会
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 二○二○年のオリンピックに東京が選ばれました。世間は歓迎ムード一色で、国立競技場を改装するとか、どういう選手が活躍しそうだ、とかの明るい話題で一杯です。一九六四年の東京オリンピックを振り返る特集も見られます。
 一九六四年と二○二○年とを比べて、同じ日本でも、どこが一番違っているでしょう。新幹線などの交通網は、一九六四年には既にできあがっていましたし、水道、電気などのインフラも当時から完成されていました。情報の量と質の点では、確かに様変わりしています。今では、スマホを持っていない人を捜すのが難しいぐらいです。
 一番の相違点は、年齢構成にあると私は思います。六五歳以上の人の全人口に占める割合を見てみましょう。一九六四年の六五歳以上の比率は、何と六%にすぎなかったのです。以後、世界に類を見ないほど急速に高齢化が進行し、二○一○年には、二三%になりました。そして、二○二○年には、三○%に届くと予想されています。
 これだけ早く高齢化が進んだ国は、人類誕生以来、初と言えます。それだけに、「超高齢化社会におけるオリンピックとは」というコンセプトを打ち出して準備をしてほしいと思います。そうでないと、競技場の中でアスリートが世界記録に挑戦している頃、競技場の外では、お年寄りが次々と転倒して骨折している光景が現実のものになるかもしれません。
 今から七年後、日本でオリンピックを見たいと思っている方は、せいぜい身体を鍛えましょう。ただし、消費税が一○%になっても耐えられる経済的体力は、別ですが。

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