ドクター松葉のぴりからコラム

夜、何回トイレに行きますか
耳原高石診療所
所長 松葉 和己


 夜、寝ている間に二回以上おしっこに行くと夜間の頻尿になります。高齢になるにつれて増加し、六十歳台では四十%の方が、七十歳台では五十%の方が夜間の頻尿があると言われています。原因は様々ですが、大きく分けると(1)夜間多尿 (2)膀胱や尿道の病気 (3)不眠症の三つです。
 夜間多尿は、寝る前に水分をたくさんとりすぎると起こります。脳血栓を防ごうとしてそうする方がいらっしゃいますが、夜間に何回もトイレに立つことの弊害のほうがよっぽど大きいと思います。また、腎臓の機能が低下すると尿の濃縮力が落ちて夜間でも尿量が減少しないようになります。夜間頻尿は腎不全の初期症状として重要です。
 膀胱や尿道にはいろいろな病気が発生し、夜間頻尿の原因になります。男性では、前立腺肥大が最も多く、これは膀胱の出口を囲むように存在する前立腺が加齢とともに大きくなる病気です。前立腺肥大になるとスムーズに排尿ができなくなり、残尿すなわちいったん排尿したつもりでも膀胱にまだ尿が多く残った状態になります。残尿があると膀胱の許容量が少なくなり、頻尿になります。膀胱炎などの尿路の炎症でも頻尿になります。また、少し尿が溜まると膀胱が勝手にけいれんして、その時尿が自動的に漏れてしまう不安定膀胱と言われる状態も原因の一つです。
 不眠症も夜間頻尿の重要な原因です。眠りが浅いと少しの尿意でも目が覚めてしまいトイレに行きたくなります。入眠剤を利用してとにかくぐっすり寝てしまうのも一つの対策法です。

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