|
 
「寝るのは何時ですか?」
新しい患者さんにはまずお伺いします。
「日付が変わるまでに寝てくださいね」
いつ、どのように眠るか?このことって血糖にはずいぶん影響があります。
人はもともと昼行性の生き物です。灯かりがないと活動できず、暗い時間は休んでいた筈です。何千年という歴史時代、いやついこの間まで、
夜灯かりをともして活動することは特別なことでした。遠慮なくいつまでも灯かりの中で暮らしているいまという時代、人は随分不自然に生きている、と思いませんか。
人の体は12時から3時にぐっすりと眠ることで、朝の5時に一番血糖を下げた状態、つまり原点にもどり、5時を過ぎるとお陽さまがあがるにつれて、何も食べなくても血糖は上がってきます。
だから夜よく寝ておかないと原点調整ができないまま、次の日を始めてしまい、高め調整の一日になり易いと考えます。
12時を過ぎると変にハイになって、かえって寝つけなかったり、やけにおしゃべりになったり、無性にいろんなことが浮かんできませんか?
本来よく寝るべき時間に起きているため、神経が過敏になっているといえます。こんな時間にした仕事はよくはかどったつもりでも、実際はそれほど進んでいないものです。(受験勉強を思い出してください)
たくさん仕事を抱えていて夜なべをしたい時はむしろ10時に寝て5時に起きましょう。朝の時間がうまく使える人になりたいものですね。
絶対絶命の今夜の仕事、とか、久しぶりの家族との一夜、なんて特別の日はいいですよ、でも習慣で午前様になるのはやめましょう。
一晩寝足りない、とか、今日は疲れている、くらいなら人は大丈夫です。
でも、睡眠不足が続いたり、疲れが溜まってくると、せっかく運動しても血糖はうまく下がりません。動く活力や物事をする集中力そのものも落ちてきますよね。
糖尿病の血糖を下げること、は長い生活の中で継続していく課題です。今日一日よくても明日への見通しがなくては困ります。
継続する療養に、過労は敵です。
おいしく食べる、心地よく運動する、そのふたつが血糖を下げます。
睡眠不足の重い体では効果的な運動はできません。毎日の運動で体中に疲れが溜まっている日は軽いストレッチですましておいた方が効果的です。過労を押して運動する
ことは怪我のもとです。
糖尿病の運動療法に取り組む人の中にやり過ぎで足を傷める人が随分いるといわれています。やり過ぎの害、過ぎたるは及ばざるが如しです。
くどいですが糖尿病の療養は継続です。続かないような無理は何より禁物、自分の体と心の疲れをキャッチするように、ちゃんとアンテナをたてて、疲れ過ぎない糖尿病のある暮らしかた、工夫してください。
休養をとること、と怠けること、とは違います。堂々と休養をとりましょう。
|
|