循環器内科のご紹介

循環器内科の梁泰成です。

当院では虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈インターベンションをたくさん行っていますが、不整脈に対するカテーテルアブレーションも積極的に行っています。
2015年から心房細動に対するカテーテルアブレーションを行うようになりましたが、心房細動は、日常診療の中で最も頻繁に遭遇する不整脈で、患者のQOLや、心機能、生命予後に大きく影響しますので治療することはとても重要です。心房細動治療としての薬物療法には限界があり、根治治療としては、現在アブレーションによる治療が非常に有効になってきています。

私は昨年8月から5か月間、この心房細動のアブレーションを学ぶ目的で、長野中央病院で研修してきました。アブレーションを年間500件施行している施設で、5か月の研修でも200件近い症例を経験することができ、非常に勉強になりました。一番の驚きはその500件を一人の先生が非常に多忙な中でこなしていることで、かなりの衝撃でした。カテ室のコメディカルのみなさんも非常に精力的で、当院でも見習うことがたくさんありました。

一言で心房細動といっても、患者背治療をうけて楽になった、よくなったとの患者さんの声も多く、日々やりがいを感じながら頑張っています。景によって様々で、中には治療に難渋するケースもあり弱音を吐きたくなることも多々ありますが、長野で指導してくださった自分よりもはるかに年配の先生の仕事ぶりを思い出すと、しんどいとか言ってられません。

治療をうけて楽になった、よくなったとの患者さんの声も多く、日々やりがいを感じながら頑張っています。

小児虐待被害の遺伝学的背景と問題について ~抄読会~

小児科の瀧です。

当科でもご多分に漏れず抄読会を週に1回行っています。各自で文献を調べて皆に紹介します。

本当はご作法に則って批判的吟味を展開する『Journal Club』として立ち上げたいのですが、まだそこまで至っておりません。今後確立していけたらいいなと思っております。

さて先日、1年目初期研修医のS先生に担当してもらいました。

小児虐待被害の遺伝学的背景と問題について述べてもらいました(Appelbaum PS et al:J Am Acad Psychiatry Law 2014;42(1):91-100)。

MAOA(モノアミンオキシダーゼA:モノアミン(神経伝達物質)分解酵素)が完全欠損していると衝動性・犯罪性が増すと言われ、MAOA発現が少ない人が幼少期に虐待を受けた場合には9.8倍成人期に暴力的になると言われます。

個人的に、日常の臨床の中で基礎的なレベルで考えることが少なくなってきて久しいですが、そんな内容で調べてくれたS先生には脱帽ですし、ちなみに他の先生も同様に調べてくれてます。優秀な研修医ばかりです。

またさらには「虐待を受けていたら遺伝子検査をすべきかどうか」「発現低下があったら親と離すべきか」「差別につながるのではないか」等、一回の抄読会で終わらせるのは無理な内容まで触れてもらえました。

後天的な問題ばかりに目がいきがちですが、様々な背景に目を向ける必要があることを改めて考えさせられました。

小児科領域でいま盛り上がりを見せているのが『貧困と虐待』です。

元部長の武内一先生が国際社会小児科学小児保健学会などでヨーロッパでも発表されてます。

当院でもMSWを中心にもっと様々な人を取り込んで、地域の子供たちを守っていこうと心に決めました。

糖尿病治療薬「続けるために」と「薬価」の視点

総合診療科後期研修医1年目の木村です。

今回のGP+1は「糖尿病治療薬 基礎編」でした。
初期研修医の間に糖尿病内科は回っていたのでいい復習になりました。

各薬剤の利点・欠点、作用機序を勉強し直しましたが、結構忘れてしまっているもんですね。
体重を増やす増やさない、食欲を抑制する薬、浮腫が出やすい薬、透析の人にも使える薬などパッと思い出せないけれども実際適応する為に必要な知識も整理し直しました。

一番勉強になったことは、「続けるためには」と言う視点です。
自覚症状がなく自己中断が多い疾患ならではだと思います。3回/日内服だと続かない、食前だと飲み忘れる、副作用が出現して自己中断して受診すら続けられないなど服薬アドヒアランスについても学びました。

特に今回勉強になったのは「薬価」です。毎日内服するものなので値段が関係してくるのは言われてみれば当然ですね。
ちなみにメトグルコは約10円です。適切な医療を患者さんに提供し理解してもらって続けてもらう、当たり前のことですが一番難しいかもしれませんね。

 

循環器内科研修中に経験した症例

こんにちは。後期研修医の南里です。

7月26日のGP+1カンファレンスは循環器内科が担当でした。循環器内科研修中に経験した症例の発表をさせていただきました。

症例は巨大冠動脈瘤により術中に心筋梗塞になった方です。鼠径ヘルニアの術中に徐脈となり、術後に心電図異常を認め、緊急冠動脈造営検査をすると、右冠動脈に巨大な冠動脈瘤を認めました。

術中に麻酔などで血圧が下がり、冠動脈瘤の先まで血流が届かなくなり、心筋梗塞になったと考えます。カテーテル治療は困難で、カテーテル検査は終了、開胸手術を繰り返していることから手術の適応もなく、保存的治療の方針となりました。

実は胸部CTでも冠動脈瘤を認めており、心筋梗塞であってもカテーテル前に胸部CTを施行することは大切だと学びました。

また、川崎病で有名な冠動脈瘤ですが、実は原因で一番多いのは動脈硬化だということに驚きました。

この患者さんも動脈硬化が原因と考えられます。冠動脈瘤は珍しい病気ですが、これを機に存在を知ってもらえてよかったです。

家庭医療夏期セミナーにてセッション【患者さんの困ったに多職種でアプローチしよう】を行いました。

初期研修医1年目の河村です。

第30回学生・研修医のための家庭医療夏期セミナーに参加してきました。
当院では他病院と協力し、セッション【患者さんの困ったに多職種でアプローチしよう~健康の社会的決定要因を活用した問題解決の方法~】を行いました。

人は様々な社会的要素に囲まれた社会的存在です。その社会的要素のうち特に健康にかかわるもの(貧困、社会格差、職業環境、教育など)をSDHと言います。SDHは各々の努力では解決できないものもあり、健康を阻害する要因になります。特に貧困は高血圧と同じくらい死亡率に関与することが明らかになっている¹ことは個人的に驚きでした。
その個人のSDHを評価し、介入するためのツールとして本セッションではSVS(Social Vital Sign)を説明しました。Vital signは生物学的な生命徴候を評価するのに対してSVSはHEALTH(Human rerations, Employment, Advanced-ADL, Life line, Take food/clothing/shelter, Health care systems)の項目に基づき社会的な生命徴候を評価するのに用います。
このSVSを用いてグループワークをし、ある患者さんのSDHを学生さんに評価してもらいました。

的確に患者さんの背景にある問題点を突き詰めていくことができており、学生さんのセンスの良さを感じさせられました。とても刺激になりました。

SDHは集団を対象とした概念ですが、SVSはそれを個人レベルで評価することができるツールとして活用できます。今後はSVSを用いて解決する症例数を増やしていきたいと思います。

また、本セミナーを主催している日本プライマリ・ケア連合学会は6月に行われた三重県の学術大会にて健康格差に対する見解と行動指針を提唱されました。興味のある方は下記の日本プライマリ・ケア連合学会のホームページをご覧ください²。

1)Stringhini, SilviaAlenius, Harri et al :Socioeconomic status and the 25 × 25 risk factors as determinants of premature mortality: a multicohort study and meta-analysis of 1·7 million
men and women. The Lancet 2017; 389: 1229-37

看護師向けのフィジカルアセスメント学習会

8階病棟の看護師の岡です。
病棟での学習会についてご紹介します。

8階病棟では藤本卓司Drによる看護師を対象としたフィジカルアセスメントの学習会を月に2回行っています。

 

今回は間質性肺炎の患者さんの呼吸音についてでした。
学習会ではまず、間質性肺炎の時にはどんな副雑音が聴こえるのか知識として教わります。その後、実際にベッドサイドへ行き、聴診をして吸気の終末期にfine crackleが聞こえることを確認します。
看護師は毎日、検温で聴診を行なっていますが、副雑音の聴き分けが難しくカルテに記載する時に躊躇することがあります。

実際に呼吸音を聴いて学ぶこの学習会は、教科書で「パリパリ」と表現されている音はこれか!と理解が深まるのです。

フィジカルアセスメントの学習会が始まって一年が経ちました。これまでたくさんの患者さんを通して学んできました。高齢者が多く様々な内科疾患を看る病棟だからこそフィジカルアセスメントは重要だと感じています。

これからもみんなで学んだことを実践し、病棟のスキルアップに繋げていきたいと思います。

循環器センター 朝の抄読会

こんにちは。循環器内科の松岡です。

循環器センターでは毎週水曜日の朝に抄読会があり、新しい知識を論文から勉強しています。

今回は当院の心臓血管外科医の井上 剛裕先生が論文を紹介して下さいました。
心臓手術の周術期の心筋障害は午後よりも午前の方が小さく、午前の方が手術成績が良い、といった内容でした。
これは低酸素耐性が午前と午後で変動することや遺伝子発現の日内変動が関与してるようです。

外科的な論文もこの抄読会で読むことができるので、とても勉強になります。

「病院で輝く病院総合医」にコラムを執筆!

救急総合診療科の大矢です。

今回は書籍の紹介をさせていただきます。
総合診療専門医シリーズの第5弾「病院で輝く病院総合医」です。

編集を担当された市立福知山市民病院の川島篤志先生に声をかけていただいて、
僕もコラム「院内勉強会の工夫」を執筆しました。
院内で勉強会を行う上で大切なことや当院の取り組みについてまとめています。

この本の見どころは、僕にとってもあるあるだなと感じる7つのケースを
病院総合医の視点や働きが伝わるように工夫されたテーマに分けて紐解いている点です。
本書を通して病院総合医のアプローチに触れてもらえれば、
一見地味で見えにくい病院総合医の醍醐味について感じてもらえると思います。

病院総合医に興味のある方や当院の勉強会の取り組みに興味を持ってくださった方は
ぜひ手に取ってみて下さい。

http://rr2.nakayamashoten.co.jp/products/978-4-521-74602-9

CPCにて発表しました

こんにちは、初期研修医2年目の小川萌です。

7/24にCPCがありました。

今回は卵巣癌よ再発による全身転移と癌性リンパ管症による呼吸不全をきたした症例でした。
私は今回の症例を経験し、卵巣癌の罹患率上昇理由と予後因子について、粘液性腺癌についてを調べて発表しました。

勉強してみて、卵巣癌の初期症状の乏しさと早期発見の大切さ、手術でいかに腫瘍が取れるかが予後に大きく影響してくることを学びました。
また、卵巣癌の化学療法に関しても組織型によって奏功率が大きく違うことがわかり、化学療法についてももっと詳しく勉強していきたいと思いました。

今回発表に参加してみて、CPCの検討会は、臨床経過、病理所見を合わせて考えると、実際に本症例で全身に起きていたことがよく分かり、本当に勉強になるなと改めて感じました。

JCEP更新で4年の認定!

医局事務の吉本です。

6/22にJCEPの更新で訪問調査を受けました。本日、その結果が届きました。4年の認定をいただきました。

古くからローテーション研修を行っている歴史と地域に密着したプライマリ・ケアの習得を目的としたプログラムを実践していると高く評価いただきました。健康増進活動拠点病院(HPH)としての試みへの研修医の関りなどについても評価いただき、退院時サマリーやインシデントレポートなどの指摘事項はありましたが、職員の士気と研修医の満足度も高いと、この上ない評価をいただきました。

諸々の点を克服して、病院全体で初期研修に取り組むべく発展させていきたいと思います。

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