初期研修医2年目の小川萌です!4月6日にに参加してきました!
今回のカンファレンスでは、西淀病院後期研修医の鈴木新先生の『ツツガムシ病』発表がありました。
発熱、炎症反応高値の持続がある方は救急でよく来られますが、そのような方の鑑別としてツツガムシ病なども頭にいれ、病歴聴取、皮疹、刺し口がないかを全身しっかり診察することが大切だと改めて感じました。
その他の症例も勉強になるものばかりで、また参加したいと思いました!
救急総合診療科の大矢です。
昨日は第2回GP+1セミナーでした!
「感染症」をテーマに3人の先生の講演と1例ケースカンファレンスを行いました。
お招きした講師の先生方と講演テーマは以下の通りです。
成田 雅 先生 (沖縄県立中部病院 感染症内科)
「感染症のフィジカルアセスメント」
津覇 実史 先生 (社会医療法人啓仁会 咲花病院)
「日本で世界標準の感染症診療を学ぶー沖縄県立中部病院と米国感染症フェローシップの経験からー」
笠原 敬 先生 (奈良県立医科大学 感染症センター)
「Diagnostic stewardship ~診断を支援する感染症検査~」
それぞれのテーマの中で「主治医感」「ベッドサイドの大切さ」「考えることの大切さ」といった共通のメッセージを込められており、
当院の診療や教育で大切にしている点と重なっていたことが非常にうれしかったですね。
院外からもたくさんお越しいただき、
ケースカンファレンス「診断に難渋した粟粒結核」のディスカッションも盛り上がりました。
濃密な1日を過ごすことができ、診療の意識を変える刺激をたくさんいただきました。
ご参加下さったみなさん、ありがとうございました。
耳原総合病院では今後もこのようなGP+1を高める企画を行っていきます。
企画が決まりましたらアナウンスしますのでどうぞよろしくお願いします。
4月19日のGP+1カンファは
腎臓内科植田祐美子先生による「痛かったんです…」でした。
もともと慢性腎不全で通院していた患者さんが、
腰痛に対してNSAIDを内服後に急性腎障害を来たしたというケースでした。
NSAID関連急性腎不全の原因としては主に以下の4つに分類されます。
① 急性間質性腎炎
② 虚血性腎障害
③ 間質性腎炎を伴うネフローゼ症候群
④ 急性尿細管壊死
今回はケースの経過を追いながら病態と初期対応について分かりやすく伝えてくれました。
後半は薬剤性腎障害全般の解説があり、
アラキドン酸カスケードやネフロンの部位と薬剤の特徴で病態を整理してくれました。
「急性腎障害を見たら薬剤を疑いできる限り中止する。」という鉄則を改めてみんなで確認できた有意義なカンファレンスとなりました。
総合診療科後期研修1年目の木村です。
4/10に後期研修医会を開催しました。
新年度の第1回目ということで、後期研修医になって初期研修医に指導するために、我らが大矢亮先生から『効果的なフィードバック』のレクチャーを受けました。
途中ロールプレイで自分は指導医役をしましたが、指導って難しいですね。ただただ怒っている指導医になってしまいました。
「フィードバックは受け手のため」がレクチャーの肝です。色々な手法も合わせて勉強しましたが、指導医の気遣いに初期研修医の頃には全く気がついていませんでした。詳しい内容はバレると今後指導しにくくなるので秘密です。
もう指導する側なったのかと、しみじみ感じた1日でした。
救急総合診療科の河村(ゆ)です。
当科では、毎日の回診で新入院の方のGram染色をチェックしています。
「見えたもの・想定菌・抗菌薬」の3つを紙に書いて、いっせーのーで! で見せあって、あーでもないこーでもないと楽しく議論しています。
Gram染色は、評価に適した視野を探しだすという最初の段階が実はけっこう難しいと思います。不良痰に見えても、よくよく白血球の多い場所を探すと診断につながる所見が得られることも多いので、粘り強く探すことが大切だぞッ!っと、回診で研修医の先生にお話しています。
この日は、前日に予想した菌(=H.influenzae)が、翌日培地に生えてきて、喜びもひとしおの1日でした。
研修医2年目の南里です!
研修医1年目の難波です!
今週のGP+1カンファレンスのテーマは「繰り返す失神」についてでした。ニューキノロン薬を飲んでおり、失神を繰り返す患者の症例です。
心電図をよく見てみるとそこにはQT延長が隠れていました。QT延長からTorsades de Pointesとなり、失神を起こしていたのです。QT延長は主に薬剤性が多く、薬剤でも抗不整脈薬や抗菌薬によるものが多いそうです。また薬剤性QT延長を来たしやすい素因もあり、なんと女性、高齢者などそれ自体も素因となるそうです。普段何気無く投与している抗菌薬ですが、それが死に繋がることもあると改めて実感しました。
Torsades de Pointesのフランス語で棘波の乱れらしいです。実際にこのような症例に出会ったも心乱れることなく落ち着いて診断できたらと思います。
救急総合診療科の大矢です。
3月22日のGP+1カンファはお隣の堺山口病院の宮前了輔先生をお招きして
「高齢者嚥下障害と嚥下内視鏡検査と漢方」というお題でレクチャーを行っていただきました。
宮前先生はもともと耳鼻咽喉科を専攻されていて、
地域医療を志して地元の堺に戻ってきてくれた大切な仲間です。
宮前先生が毎週GP+1カンファに参加して下さる中で
耳鼻咽喉科の経験を活かした嚥下内視鏡検査と漢方薬を駆使して高齢者の嚥下障害と格闘されていることを知ることができ、
そのノウハウをぜひ教えていただきたいとレクチャーをお願いしました。
レクチャーは「高齢者嚥下障害・誤嚥性肺炎の困難さ」として、
① 抗菌薬の選択・治療期間
② 入院に伴うADLの低下、誤嚥の再発
③ 経口摂取困難な場合の対応
④ 入院期間の延長
という4点の問題提起から始まりました。
続いて嚥下障害と誤嚥性肺炎について、以下のガイドラインを引用しながら概説して下さいました。
「嚥下障害診療ガイドライン」日本耳鼻咽喉科学会編集
「成人肺炎診療ガイドライン2017」日本呼吸器学会
「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」日本老年医学会
この3つのガイドラインが関わるというだけでもこの問題が一筋縄ではいかないことがよく分かります。
そのあとはこの複雑な問題に取り組む上で宮前先生が活用している嚥下内視鏡検査について紹介がありました。
当院でも嚥下障害の判定に悩む場合に実施していますが、
宮前先生はケタ違いの実施数でした。
実際の内視鏡動画を見ながらみんなで嚥下内視鏡所見のスコアをつけましたが、
評価そのものは思っていたよりも分かりやすく経験を重ねれば活用できるツールになると感じました。
携帯用の喉頭ファイバースコープを用いればベッドサイドででも簡便に評価できることが大きな魅力です。
そして最後に「嚥下に漢方を」と題して、宮前先生が随証を重視してよく使っている漢方薬について紹介して下さいました。
半夏厚朴湯、補中益気湯、六君子湯、八味地黄丸などおなじみの漢方薬でしたが、
適応となる患者さんのイメージを非常に分かりやすく伝えて下さいました。
食べられないと思っていた高齢者の方が漢方薬の力で食べられるようになるという経験もたくさんされているとのことで、
こちらも学んだ知識をすぐに活かすことができる内容でした。
当院ではこれまでも医師と看護師だけでなく言語聴覚士、口腔外科医師、歯科衛生士など多職種で誤嚥の問題に取り組んできましが、
今回宮前先生のレクチャーを受けたことでさらに診療の幅を広げることができそうです。
嚥下障害と誤嚥性肺炎はほんと奥が深いです。
宮前先生、お忙しいところ本当にありがとうございました。
またよろしくお願いします。
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